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ポーゲンポールジャパン株式会社 川島 東治社長 vol.2 ポーゲンポールと函館

  • アーネストコラム「酒酒落落」
  • 2010年6月07日

アーネスとアーキテクツ_キッチン.JPG
「+SEGMENTO」(セグメントシリーズ)
         
私の出身地は北海道函館市です。株式会社ブランド
総合研究所が行っている「地域ブランド調査」(直近
の2009年調査)によれば、全国1000市区町村の中
で最も魅力的な町として第1位にランキングされまし
た。3年連続1位だった札幌市を抑えて初の第1位だ
そうで、素直に喜びたいと思います。
         
評価項目は63と多岐にわたり、回答者数も32,000人
といいますから信憑性は十分といえるでしょう。詳細
こちらを見ていただくとして、結果分析の中で私が
感じた点を少し述べたいと思います。
          
主要な評価項目を見ると、函館市は「魅力度」で1位
になったものの、「認知度」、「情報接触度」、「居住
意欲」、「訪問率」ではベスト5に入っていません。
「観光意欲」で2位、「産品購入意欲(食品)」で3位に
はなっています。
            
ここからは私の分析と意見です。函館市に対し「魅力
的ではない」と回答したのはたったの1.4%だったそう
です。ランキング2位の札幌市には3.9%が「魅力的で
はない」と答えています。認知度や訪問率では上位で
ない函館市が魅力的というのは、まだ訪れていない
人の想像やイメージがかなりポジティブであるというこ
とでしょう。
             
私がもし函館市長でしたら、この結果に喜ぶよりも大
変なことになったぞという思いのほうが強くなると思い
ます。つまり、函館を「体験」していない多くの方々の
憧れにも似た期待が大きく得点を伸ばしてしまったの
で、当地を訪れ、もし失望感を感じてしまったらそれは
倍返し的に大きくなるからです。
              
これは企業のブランドについても似たようなことがいえ
ます。
             
ある高いブランド商品について、実際に購入しユーザ
ーとなった人の口コミや各種メディアでの露出や喧伝
などから、まだ購入していない人は大きな期待と夢を
抱きます。そしてやっと購入できることとなり喜びも最
高潮の瞬間、店員の対応の悪さやショーケースの汚
れなどに気がつきます。手にした商品は紛れもなく憧
れの品なのですが、それ以外のところで自分の抱い
ていたブランドイメージにケチがついてしまうのです。
             
私たちポーゲンポールは世界一のキッチン・ブランド
という自負を持ってお客様に接しています。またお客
様もポーゲンポールのユーザー、オーナーとなること
に憧れを抱いてくださっています。ありがたいことに、
専門家を含めた多数の方々から弊社のショールーム
に高い評価を頂戴しています。しかし、折角そうなの
に、私たち社員の対応やディスプレイ商品の見せ方
などでお客様のイメージを変えてしまうリスクがありま
す。これは本当に怖いことです。
              
人はその印象の80%は視覚から得るという報告があ
ります。そこでもし印象を悪くしてしまったら、残りの20
%で挽回を図らなくてはなりません。それがコミュニケ
ーションです。
             
たった20%分しかないコミュニケーションで挽回できる
のか、との問いには即座にできますと答えます。それが
可能なのがコミュニケーションスキルと呼ばれるものな
のです。目で見た印象というのは確かめようのないもの
で、実は本人もそれが事実かどうか疑っています。その
疑心暗鬼に救いの手(双方にとって)を差し伸べることが
できるのは、十分に配慮されたコミュニケーションしかあ
りません。
             
企業は人なり、というのは真実です。いちセールスマン
の魅力度が傷ついた商品や企業のブランド全体を救う
ことさえあります。私たちは見られることを意識しつつ、
挽回のためのコミュニケーションスキル向上に努めなく
てはなりません。

            ***
          
ポーゲンポールの日本での知名度や認知度は他国
ほど高くありません。他の輸入キッチンブランドにもい
えますが、これは日本において、キッチンとは住宅設
備のひとつに過ぎず、家やマンションを購入すると既
にあるもの、という考えが根付いており、オーダーメイ
ドという観念がほとんどないことが原因だと思っていま
す。
            
しかし、近年どうでしょうか。キッチンを家具、インテリア
自分の好きなデザインを選べるもの、という考え方が
広がっていませんでしょうか。弊社直営店が進出した
ひとつの理由は、このような変化が現れた日本に大き
な期待を寄せているからです。
            
ドイツ版ビジネス・ウィーク誌でキッチン業界にてトップ
ブランドに認定されたポーゲンポール。その同じ年の
昨年、地域ブランド調査でトップとなった函館市。
やるしかないべさ。
(了)
           
              
アーネストアーキテクツ_hakodate.jpg
函館山から見る、扇形に広がる函館市
               
アーネストアーキテクツ_Toji_as_President.jpg
ドイツの新聞に掲載されたグランドオープン(今年3月10日)
のテープカットの様子。 右から、ポーゲンポール本社
デュフナー社長、川島、スタンツェル駐日ドイツ大使
ポーゲンポール本社ギル・グローバルリテール統括役員

           
             
ポーゲンポール(poggenpohl)サイト


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