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ポーゲンポールジャパン株式会社 川島 東治社長 vol.1 コミュニケーション・キッチン

  • アーネストコラム「酒酒落落」
  • 2010年6月03日

+ARTESIO.jpg
「+ARTESIO」(アルテジオ)
               
これから4回にわたりアーネストブログに寄稿すること
となりました、ポーゲンポール ジャパン株式会社代表
の川島と申します。
              
まずは自己紹介としまして、弊社が初めて立ち上げた
日本法人の代表に私が就任した経緯をお話しさせて
いただきます。
       
事実は小説より奇なり、こんなこともあるのです。
               
一昨年の7月、当時、観葉植物販売会社の営業担当
役員を務めていた私は東京ビッグサイトに出展してい
ました。最終日、もうすぐ終了となる時間に一人の外
国人が歩いているのを見かけ声をかけたのです。
               
私はフランスに都合11年住んでいました。その外国人
は小柄でフランス人のような風貌でもあったので、久し
ぶりにフランス語で会話ができればと思った程度でした。
実は彼はイギリス人だったのですが、欧州に進出した
い日本企業と日本に進出したい欧州企業向けのコンサ
ルタントということでした。私はオフィス向けに意匠性高
い鉢植えレンタルの受注営業を行っていたので、彼の
手がけた在京外資系企業向けにと期待したのです。
        
それから2ヵ月後、彼から連絡があり、初めてポーゲン
ポールジャパン設立計画の話を聞きました。私が日本
法人の代表者候補ということになっているといいます。
実は今、全世界のポーゲンポール直営店統括役員が
来日しているので、すぐに会ってほしいとのこと。
              
結局その役員から多くの宿題を出され、数週間後の彼
の来日時にプレゼンを行なうこととなりました。そして最
終候補者となり、社長との最終面談のためドイツ本社
へ飛び、結果、2008年12月をもって採用され入社した
というわけです。
               
採用の理由はコミュニケーション能力、とのこと。キッチ
ン業界での経験の有無は問わないといいます。このコ
ミュニケーションという言葉は、私の人生においてもキー
ワードともいえるもので、これはキッチン販売に限らず人
間の生活全般にかかわる重要なアイテムであると再認
識したしだいです。
         
            ***    
          
コミュニケーションとは「意思疎通」のことです。それに
わざわざ「スキル」とか「能力」とかを加えてひとつの
技能として扱っているということは、裏を返せば、うま
く意思疎通ができない人たちがいるということです。
              
その基礎となるのが、一般的に言って、生まれてから
育つ過程で常に同居している家族間のコミュニケーシ
ョンではないでしょうか。愛情を持って相手の話を聞き
いろいろな意見交換や問題解決を行いながら信頼とい
う絆を築いていきます。人間にとって必要不可欠な意
思疎通の根本や、それを技能というレベルに押し上げ
る基礎もやはり家庭にあるというのが私の持論です。
            
さて、kitchenは英語ですが、その語源はラテン語の
coquinaで、「一緒に火を使うところ」という意味だそう
です。また、日本語の台所の語源は平安時代にあっ
た「台盤」という、食べ物をのせる脚付きの台という説
や、女性体内の器官である「胎盤」であるとの説もあ
るそうです。
                 
調べてみますと、人類の竪穴式住居時代の「キッチ
ン」は住居の中央にあり、直火で加熱調理を行ってい
たそうなのですが(つまりcoquinaです)、排煙口が中
央の高い場所にあったために衛生上の問題が生じ、
キッチンは住居の端に押しやられ、さらに別室となった
というのです。
                
しかし現代ではそのような衛生面での心配はありま
せん。はるか昔のようにキッチンが家の中心にあっ
ても問題ないのです。昨今のネガティブな社会現象
の原因を考えると、コミュニケーションの場となるキッ
チンはむしろ中心に位置付けたほうがいいかもしれ
ません。
               
日本における台所の語源が「胎盤」だったとすれば
母親が胎児にへその緒を通して栄養や酸素を与え
るこの器官をイメージしたことに大きな感動を覚えま
す。まさに胎盤(台所)は、一番安心できる母体(家)
にあって、胎児(子供)が外界(社会)に出るまで十
分に育むための、空間と機能を持っているのです。
仮に真実の語源ではなくとも、台所が本来持ってい
る役割を胎盤に例えることに大きな意義を感じます。
           
冒頭の写真は弊社がこの春のユーロ・クッチーナ(ミ
ラノ家具国際展示会にて2年ごとに開催されるキッチ
ン国際展示会)で弊社が新しく発表した「+ARTESIO」
(アルテジオ)というキッチンです。
                
弊社の創業者フレデミール・ポーゲンポールが118年
前、「キッチンを進化させる」とスローガンを掲げ、以来
弊社は一貫してキッチンは家の中のソーシャル・セン
ターであるというコンセプトを訴えてきました。この
+ARTESIOはセンターというより、とうとう屋根まで持
った家そのものとも思えるキッチンですが、根底に流れ
る考えは家族や仲間とのコミュニケーション・センター
である、ということです。
(了)
                     
ハ゛ト.jpg
【バドザルツフレン市場】
ここは弊社本社と工場のあるヘルフォート(Herford)から
少し離れたところで、他国のポーゲンポール社員が定宿
としているホテルのある町です。ここに肉、魚、野菜の市
場が週末に立ちます。

               
公園の~1.JPG
【公園の新緑】
同じくバドザルツフレンにある公園です。
今の季節はとても 新緑が濃く、市民の
憩いとなっているところです。

                    
研修調~1.JPG
【研修調理】
これは弊社の社員を連れて本社研修
した際、実際に料理を してみたときの
ものです。左端が私です。

          
            
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