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重慶飯店 李 楊秀瑛さん vol.2 上海蟹について

  • アーネストコラム「酒酒落落」
  • 2010年9月28日

上海蟹.jpg
            
10月、11月。いよいよ上海蟹の季節到来ですね。
皆様のまわりでも今年はいつ食べようか?と計画
をしはじめるのではないでしょうか。
私はむくのがめんどくさいので、蟹味噌とて食べや
すいところだけいただければもう満足なのですが
蟹好きな人にとってはあの細い足の部分をむいて
いるときでさえニコニコしています。
蟹を食べるときは、本当に静かになり真剣にむいて
いるので本当におもしろいです。

蘇州近郊の陽澄湖や無錫太湖で採れるこの上海蟹。
でも、“上海蟹”というこの名称、実は日本でしか通用
しません。
地元中国では“大閘蟹”(ダージャーシエ dàzháxiè
上海語 ドゥザッハ)

上海蟹01.jpg
陽澄湖産を証明するシリアルナンバー
入りの上海蟹


この上海蟹シーズンは“九雌十雄”旧暦の9月の雌、
10月の雄ということばがあるように、お腹にたっぷり
卵を抱く10月の雌と、ねっとりとした白子が美味しい
11月の雄は格別!!!

では、上海蟹はなぜ秋なのでしょうか?
それは夏に盛んにうごいた蟹が、北からのシベリア風
の寒さにより急に動かなくなるため、蟹味噌や肉が一
気に蓄積されるからです。

食べ方としては「蒸蟹」が一般的。生きた蟹をタコ糸で
しっかりと結びシソの葉を敷いたセイロで一気に蒸し上
げ、鎮江産の黒醋と生姜のきざみで食べます。
鎮江産の黒酢は墨のように黒く、味はすっぱさの中に
どこか苦みも感じさせ、この苦みがカニを食べた後の口
の中に残るあのふんわりとしたうまみを出すのです。
生姜のきざみは、カニの生臭さを消す作用があります。

中華料理には「陰と陽」があり、この上海蟹(陰)と生姜
(陽)の関係もそれで、上海蟹を食べると体温が低下す
るので、そこで調味料の中に生姜を加え体温の低下を
防いでいるのです。

また甲羅に少し紹興酒を入れいただくという方法もあり
ます。紹興酒の甘みとミソの深い味わいがいつまでも
口に残ります。

そして食べた後には龍井茶(杭州を産地とする緑茶)で
手のニオイを落とします。タオルや石鹸ではなかなか落
ちない蟹の生臭さが簡単にとれてしまいます。

皆様も今年の上海蟹挑戦してみてください。

(私ども重慶飯店麻布賓館では10月19日より
上海蟹コースをご用意しておりますので
是非いらしてください。
重慶飯店 麻布賓館
東京都港区西麻布3-2-34 西麻布ヒルズ1F
03-5771-3680)
上海蟹02.jpg

vol.1 中秋節について
李 楊秀瑛さんプロフィール


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