【Vol.4 ザ・コノート
http://www.the-connaught.co.uk/】
昨年取材で訪れたイギリスのホテルの話も、今回が最終回。今までは、カントリーハウスホテルを中心に書いてきましたが、今回はロンドンのホテル「ザ・コノート」です。
「ザ・コノート」は、ロンドンのメイフェアにある、1917年創業の5ツ星ホテルです。こじんまりとした佇まいは、いわば都会の「マナーハウス」。ホテルというより、「邸宅」という言葉がふさわしいでしょう。
数年前、訪れた時は、重厚でクラシックなインテリアに圧倒されましたが、その後、大がかりな改修やインテリアのリファブリッシュが行われ、シックな雰囲気は残しながらも、コンテンポラリーで洗練された空間になりました。リファブリッシュに当たっては、幾人ものインテリア・デザイナーやガーデン・デザイナーを起用して、さまざまなテイストの空間をつくり上げています。
私が今回、宿泊した部屋は、新しくなったモダンなインテリアの一角。ベッドルームとリビングが廊下とバスルームを挟んでつながった部屋でした。家具、アート、器に至るまで、完璧にコーディネイトされた部屋は、ホテルという概念を超えています。
このホテルはまた、レストランが素敵なのです。エントランスを入って左に、アールの窓に沿った形でテーブルの並ぶダイニングルームがあるのですが、ここでイギリスの朝食をゆったりと新聞を読みながら頂くのは、ほんとうに心地よい贅沢な時間です。
こうしたインテリアもさることながら、それ以上なのは、柔らかく気配りがきき、常に変わらぬ笑顔で接してくれるスタッフの存在。それがコノートの最大の魅力といえるでしょう。
ホテルの価値を測るには、設備やインテリアといったハード面も大切ですが、結局は「人」なのではないかと思います。今まで多くのホテルを取材してきて、印象に残っているのはそうした素晴らしいスタッフがいたホテルばかり。本当の意味での「ラグジュアリーホテル」とは、その両方のバランスがとれたところをいうのではないでしょうか?
「ロンドンに飽きた者は、人生に飽きた者だ」という言葉があるほど、今もロンドンは尽きせぬ魅力のある場所です。私はロンドンに行くと、いつも早起きになります。早朝、ハイドパークを散歩し、朝食を楽しみます。そしてアンティーク・マーケットへ。昼間は国立の美術館・博物館(すべて入場無料。寄付金のみ)を回り、夜はバレエやミュージカルを観に行くーーというのが、お気に入りのコース。今の季節でも楽しめるコースです。
エアはヴァージンアトランティック航空を使っています。今、ヴァージンでは冬のバーゲンフェアを実施中。エコノミーだけでなく、プレミアムやアッパークラスもうれしい価格です。
http://www.virginatlantic.co.jp/
4週続けてお送りしてきた、「イギリスのホテル」はいかがでしたか?
モダンリビングのブログ「ML日誌」でも、こちらで紹介しきれなかったイギリスのホテルの写真や話題をアップしています。
ML日誌 http://mdnlvng.exblog.jp/
2月7日発売のモダンリビング「豪邸特集号」では、日本の現代の豪邸をたっぷりお届けしています。そして、この「ザ・コノート」を含め、ラクジュアリーホテルの特集も。ぜひモダンリビング本誌もご覧くださいね。
私が泊まった部屋のリビング。
シックでコンテンポラリーな家具。アートも素敵。
こちらはベッドルーム。モノトーンでシンプル。
リビングとは廊下をはさんでつながっています。
大理石のバスルーム。シャワーブースとバススタブが両端に、
センターにこの洗面が配されています。
部屋でお茶を頼んだら、こんなセッティングで持ってきてくれました。
小さなカップケーキ付き。
コーナーによって廊下のインテリアにも違いが。
壁にはモノクロ写真が飾られています。
エントランスからモダンな客室へ向かう廊下の入り口。
突き当たりには坪庭が。
まるでモダンアートのようなガーデン・デザイン。
赤煉瓦の壁との調和が新鮮。
朝食は、このダイニングで。
アールを描く窓に沿っておかれたテーブル。
窓の外にはマーガレットの花壇。
銀のカトラリーと白いリネンが清々しいテーブル。
フルーツサラダとオレンジジュースもたっぷり。
ヘルシーセットというのがあったので頼んでみました。
三段重ねは、上の段からドライフルーツとトマトジュース、
ヨーグルト、ポリッジ。
テーブルの上の花のアレンジにも、センスが感じられます。
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