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アーネストコラム酒酒落落 ポーゲンポールジャパン株式会社 代表・川島東治さん Vol.2 投資アドバイザー(その2)

  • アーネストコラム「酒酒落落」
  • 2012年7月09日

投資アドバイザー(その2)


 私がフランス人のファンド・マネジャーから学んだことは「投資」の本当の意味でした。一時的なバブル期に値動きの激しい株式を買っては売り、売っては買うを繰り返すのはその銘柄の株価の動きを勝手に憶測した投機にすぎません。投資とはその企業の事業内容や環境、経営者の力量、業績推移、設備投資計画や資産内容など様々な方面から分析を行い、できるだけネガティブなリスクを排除して現在の株価が割安と判断された株式を購入し、比較的長期間に渡って保有し、時には株主として経営陣を叱咤激励することなどで収益(リターン)を確保する行為です。そしてこの行為は証券投資のみに限らず、むしろ日常的な行動において意識されるべき考え方でもあると知らされました。投資とは、長期に渡り自らにプラスとなる結果を与え続けてくれるもの・ことに比較的大きなお金を投下することです。よく言われる「自分への投資」とは将来にわたり自らの活躍の場を広げるための自己啓蒙にお金を費やすことと言えるでしょう。


 欧米では家を購入することをしばしばinvestment(投資)という言葉で表現します。中古住宅を例に考えてみると、この言葉からは日本と欧米の考え方の違いや、中古住宅市場規模の大きな較差の原因をも垣間見ることができます。
 ある建築家が「日本の住宅は引渡し時が最も価値が高く、その後はどんどん目減りしていく」とおっしゃっていました。日本ではこの考えが根強いですが、欧米では中古住宅の価値をいかに高めるか、またその過程においてそこに住むことになる自分や家族にとっていかに価値あるリターンが与え続けられるかが重視されます。そのような観点がinvestmentという言葉に表れているのだと私は考えています。


 株式投資の場合、期待されるリターンは2種類あります。
 まずはキャピタル・ゲインといって、買った時点の株価よりも高い価格で売ることができたときの、その差額の収益。もうひとつはインカム・ゲインといい、長期保有していた期間に株主として還元される配当金という収益です。さらには株主優待品としてその企業の商品が届けられる制度もありますが、これも一種のインカム・ゲインですね。
 ちょっと横道にそれますが、現在の配当利回り(購入した際の株価に対する1年の配当金の割合)はかつてよりずっと高く、東証1部上場で配当を行っている企業の平均利回りは2%以上で、中には4%を超す高利回りの銘柄もあります。もちろん業績不振のため無配転落とか極端には上場廃止などのリスクはありますが、安心できる企業であれば、利息がないに等しい銀行預金よりよっぽど有利な運用のひとつだと思います。


 さて、日本ではまだまだ中古住宅市場が未成熟だとすれば(政府は今後この市場のてこ入れに様々な政策を盛り込んでいくようです)、住宅への投資は必然的にキャピタル・ゲインよりもインカム・ゲインを期待することになるでしょう。
 この場合のインカム・ゲインとは何か。私は夫婦、家族間の愛情や信頼感と絆の醸成、子供の健やかな成長と将来の社会的な成功の基盤となる教育・文化の形成など、ひと言でいえば「日常の生活において幸せを感じることのできるひとつひとつ」だと思っています。それを得るための「投資」として家の購入はあるべきで、またその家の中で存在感や重要性が高まってきたキッチンにおいても「投資」をするという考え方が求められてきていると考えています。


 「なぜ証券マンからキッチンセールスマンへの転職を?」との問いには、「どちらも投資アドバイザーですから」と答えることにしています。むしろキャッシュからキャッシュを生む投資よりも、お金では買うことのできないかけがえのないものを生む投資のお手伝いに、今は大きなやりがいと意義を強く感じています。ポーゲンポールのキッチンには間違いなくその投資価値があると信じています。


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「+INTEGRATION」
キッチンの収納キャビネット、ビルトイン機器やTVまでも家の壁に埋め込み、「キッチン」 と「建築」の融合(Integration)を実現。家の中の中心的なエンターティメント・センターたるキッチンを提案。


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「PLUS MODO
建築家・工業デザイナーのホルヘ・ペンシとのコラボレーションで制作されたキッチン。見えるところと見えないところの絶妙な対話を生み出す。この9月初旬、弊社ショールームに初お目見え。


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「Shelvig System」
奥の壁付け収納棚(上・下)はキッチン収納から派生した新たな収納家具。キッチン家具との調和により、キッチン中心に構成されるリビング全体に統一感と斬新なデザインを提案。


(了)


ポーゲンポール キッチンデザインセンター東京
http://www.tokyo.poggenpohl.com


「酒酒落落」川島さまの過去の記事はこちらから
http://earnest-blog.jp/past/2010/06/vol1_3.html




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