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アーネストコラム酒酒落落 ポーゲンポールジャパン株式会社 代表・川島東治さん Vol.3 本当のイノベーション

  • アーネストコラム「酒酒落落」
  • 2012年7月17日

本当のイノベーション


 私はこれまでずっと営業・企画畑でキャリアを積んできましたが、今回のコラムは私が営業活動を行う際の基軸となる考えを、ポーゲンポールキッチンの開発理念とともにお話したいと思います。


 人は何かを購入する際、誰しも「お得感」、「お値打ち感」を求めます。「このような価値のあるものをこんなに安く手に入れられる」という点に魅力と、それこそ投資成果に対するコストパフォーマンスの最大化に大きな満足感を感じます。その満足感を与える方法は2つあって、ひとつは本当に安い価格を提供できること、もうひとつは一定の価格にどれだけの付加価値を提供できるかです。ここでは後者について述べますが、付加価値とはつまり、顧客が知りえなかった利点ということです。


 キッチンの相談にいらしたお客様は自分が求めるキッチンの実現を目的にいらっしゃるのですが、それに100%応えることは当然、というのが私の考えです。同業他社もそうであるためにその時点での差異はなく、プラン・見積りを要求される1社に過ぎないかも知れません。他社との違いに納得をいただき最終的に選ばれるためには、お客様が知りえなかった利点(付加価値)や相談を受ける側としての信頼感、説明内容の楽しさ・ワクワク感、驚き、感動を与え、100%を120%以上で返してあげてやっと優位に立てると考えるべきです。


 お客様が付加価値を認めるこのプラス20%以上の部分は二部構成になっています。ひとつは「キッチン」ではなく「ポーゲンポール」という商品価値。もうひとつはそれを勧める担当者の人間性と所属する組織です。そしてこの2つが認められたとき、真の「ブランド」が確立します。


『本当のイノベーションは未知の領域でしか見つからない』(京大iPS細胞研究所所長 山中伸弥氏)


 ポーゲンポールの120年の歴史は創業者フレデミール・ポーゲンポールが掲げた「キッチンを進化させる」というスローガンを具現化させてきた道程でした。確かに、扉材において高度なコーティング技術を確立したり、調理家電をビルトインさせたシステムキッチンを初めて世に送り出したり、業界内では常に革新性を発揮してきました。しかしそれはキッチン家具という部材の改善や効率的に料理をするためのキッチンという範囲内でのイノベーションであり、山中教授に言わせると「本当のイノベーション」ではなかったかもしれません。また、創業者の言う「キッチンの進化」も、そのような物的・技術的進化だけではなかったような気がします。


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 ポーゲンポールでは1970年から『未知の領域』への取り組みが始まりました。上の写真はexperiment 70と呼ばれる実験的な取り組みです。宇宙船や海底基地など究極の省スペースにおいてどこまでキッチンを機能させられるかを追求したものです。世界の既に有数なキッチンメーカーで、このようなcrazyな実験を始めるメーカーがあるでしょうか。これは後にポーゲンポールが初めてエアバス内にキッチンを納品することで成果を見るのですが、このあたりから、ポーゲンポールは従来のキッチンの枠を超えて、未知の領域との遭遇によって『本当のイノベーション』を加速させていくこととなります。


 世界的に著名な建築家、工業デザイナーであるホルヘ・ペンシとの共同開発によるPLUS MODO(前回に写真掲載)、家の構造との融合を実現した+INTEGRATION(同)、オフィス向けをイメージした会議用デスク兼食卓となるDINNING DESK、ポルシェデザイン、ミーレとの3社共同開発によるポルシェデザイン・キッチンP’7340、建築家ハディ・テヘラーニとのコラボレーションによる+ARTESIOなど、ポーゲンポールは世界のキッチンメーカーのリーディングカンパニーとして、キッチン以外の領域との遭遇をもってより高い次元を実現してきました。これは時代が求めるキッチンのあり方の変遷に応じて提案することを社会的使命と考えてきたからに他なりません。それは同時にキッチンが単なる住宅設備、調理場所という枠には収まらない消費者からの要望でもあったのです。


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「DINNING DESK」


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「P’7340」


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「+ARTESIO」


 先に述べた、真のブランドと認められる2つの構成のうち、商品そのものであるポーゲンポールの付加価値が「本当のイノベーション」だとすれば、もうひとつはそれを顧客へ伝える私たち(社員、会社)の付加価値です。私が営業の際に最も重視しているのはコミュニケーション能力ですが、お客様とのやり取りにおいて、いかに自らが、また会社が持つ「顧客が知りえなかった利点」を伝えることができるかが非常に大きなポイントとなってきます。そしてこのコミュニケーションにも「本当のイノベーション」が求められるのですが、具体的な内容は私が今後こうありたいと願う計画や夢を交えて、次回最終回でお伝えしようと思います。


(了)


ポーゲンポール キッチンデザインセンター東京
http://www.tokyo.poggenpohl.com


「酒酒落落」川島さまの過去の記事はこちらから
http://earnest-blog.jp/past/2010/06/vol1_3.html




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