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アーネストコラム酒酒落落 ニシザキ工芸社長・西崎克治さん 第4回(最終回) 深川八幡祭り 本番

  • アーネストコラム「酒酒落落」
  • 2012年10月22日

いよいよ「深川八幡祭り」の本番です。氏子各町を練り歩く「神輿連合渡御」の前日(今回は8月11日でした)に、各町内でお神輿の巡行が行われます。この日は町内の路地1本1本にいたるまで、くまなくお神輿を廻します。自分の家の前をお神輿が通るのを皆さん心待ちにしているのです。朝早く担ぎ手が神酒所前に集合し、いよいよ4年ぶりのお神輿の出発です。町内の巡行は一見派手さはありませんが、お祭りの本質をよく表していると思います。


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各町で町内お神輿巡行が行われる一方、富岡八幡宮からは「鳳輦(ほうれん)」(八幡宮の神様を遷したもの)を載せたトラックが各町を渡御します。


深川も少子化とは無縁ではありません。また高層マンションによる都市開発で、新住民が増えていることも事実です。お祭りを次代に継承するためには、こうした町の変化に対応する必要があります。深川八幡祭りでその橋渡しとなっているのは、子神輿や山車の存在です。子神輿は小学生まで、山車は幼児が中心になって参加します。私が祭りの虜になったのも、子神輿を担いだときの体験からでした。その興奮を忘れられず、今まで祭りに関わっています。三好2丁目の町内巡行は、大人神輿のうしろに子神輿、そのうしろに山車の順番で巡行します。幼児の引っ張る山車は、両親がカメラやビデオを持って同行し、まるで運動会のようです。


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太鼓を載せた山車を、小さな子どもと親達が一緒になってひっぱります。その先を練り歩く子神輿、大人神輿の次代の担い手たちです。


子神輿や山車の巡行は、祭礼委員の子神輿係、山車係の人たちを中心に運営されます。本当は自分たちも大人神輿を担ぎたいはずですが、子供たちを安全に巡行させるため、献身的に動いてくれるのです。また、総代が気を引き締めなければならないのも、この町内巡行の日です。翌日の「連合渡御」は大々的な交通規制をひきますが、町内はお神輿の前後しか規制できません。駐車している車を確認したり、ロープを使って対向車との距離をとったりと、祭礼委員や睦会と力を合わせ安全でスムーズな巡行を管理しています。子神輿といっても、深川名物の「水掛け」は容赦ありません。それをはね返すような担ぎっぷりは我々にとっても目を細めたくなる瞬間です。


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子どもたちも水浸しになってお神輿を担ぎます。


深川八幡祭り最大のイベント「神輿連合渡御」には、総勢54基の御神輿が参加します。毎回、渡御する順番は変わります。三好2丁目は38番。その後ろに付くのは2回目の特別参加となる「平泉」です。今回は世界遺産登録を記念しての参加とあって、注目を集めていました。12日の朝、三好2丁目を出発したお神輿は、六部会の集合場所である、木更木橋に向かいます。六部会に所属する11町会の神輿は、ここで順番通りに一列に並び、それから永代通りへと進みます。いよいよ連合渡御の始まりです。


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連合渡御の朝。総代になって7年目にして、出発の拍子木を入れさせてもらいました。順番からすると次は15年後でしょうか。


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木更木橋の手前に並んだ「六部会」のお神輿。


富岡八幡宮を出発したお神輿は、木場の貯木場跡(現在の木場公園)の外側をぐるりとまわり、深川資料館通りで小休止ののち、清澄公園の脇を通って清洲橋を渡り中央区に入ります。霊巌寺のあった霊岸島の交差点でお昼の大休止をしました。その行程を配給班の人達が先まわりして渡御を支えます。


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六部会の少女たちによる可憐な「金棒曳き」。


富岡八幡宮の参道脇に「天皇陛下御野立所」と書かれた小さな碑があります。昭和20年(1945)の東京大空襲により八幡宮は焼失し、昭和天皇はここから焼け野原となった深川一帯を視察されました。深川のお神輿も大半が失われ、その再建とお祭りの再開は、深川の人々の悲願となります。そして昭和23年お祭りが再開されると、深川の復興をいちはやく陛下にお知らせしたいと、皇居前までお神輿の渡御が行われました。それから約65年後の今年、8月12日に天皇・皇后両陛下は富岡八幡宮を訪れ、空襲を体験した方々と面談ののち、永代通りを練り歩くお神輿を史上初めてご覧になられました。


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富岡八幡宮の前から、天皇・皇后両陛下がお神輿をご覧になりました。


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永代通りでお祭りの興奮は頂点をむかえます。


一番の盛り上がりを見せるのは、永代橋を渡り永代通りから富岡八幡宮への道程です。普段は交通量の多い大通りも、この日ばかりは担ぎ手と観客で埋め尽くされます。富岡八幡宮の前では、三好2丁目のお神輿も天皇・皇后両陛下にご覧頂けました。夢のような時間はあっというまにすぎ、神酒所に戻った神輿を、いままで担げなかった人達が交互に担ぎ、本当にうれしそうでした。


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神酒所係、配給係、山車係、子神輿係、婦人部、町の長老達がお神輿を担ぎます。


お祭りというものは、お神輿を上げるずっと前、準備段階からがお祭りなのです。神輿総代である我々は、次の本祭りに向けての段取りが、いま始まったところです。


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富岡八幡宮神輿総代連合会 六部会総代 西崎克治




ニシザキ工芸
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